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8月8日 立ち尽くす青年

 

先週末は静岡に滞在。

選考会をしたり、宴会をしたり、用宗の拠点になってない拠点?を掃除にしに行ったり、墓参りに行ったりと、それなりな毎日を過ごしていた。

A&C静岡の選考会はスムーズにいってたかと思えば、途中、休憩を取り過ぎて、最後の最後はしょり気味?だったように思う。

ふだん、飯を喰う以外に休憩と仕事の境目のない、だらしのない生活を送っているが故、休憩をうまい具合にとることが出来ない自分に改めて気づいた。

かといって、それを直そうとは思わないほどに当たり前過ぎる毎日はどうにかならないか?ならないだろう。絶対に。

静岡では、諸々のやるべきことを終えた翌朝に海へ行く。

先日、雨風が強かった後なので流木やらなんやらがそこら中に転がっていた。

こういう日の宝探しはドキドキする。

海辺の宝探しでは、毎度その時々で拾っていいモノのルールをつくって出かける。

あくまで、テーマではなくルールであることは大事なポイントだ。

今回で云えば、形状のいい感じの枝もの。それだけ。

形状がいい感じの枝ものは、とても詩的で繊細な印象を受ける。

それをなんだか今っぽいと云えばそれまでだが…随分と潮で洗い流されているものもあれば、そうじゃなかったり。そのどれもが心地いい。

海辺での宝探しから実家へ戻ると大抵の場合、またゴミを拾ってきたのか?と父親、または母親に云われる。

こういった所、変に理解を示すことのない態度がかえって心地よい。それはきっと肉親だからだろう。

だってそうじゃないか?いい年こいて、両親が息子に気をつかうのは馬鹿らしいし、息子が両親にいらぬ気遣いも馬鹿らしい。

そもそも宝探しと思って出かけるのは四十路を手前の息子で、端から見ればそんなものはゴミでしかない。

静岡より東京に戻る直前、近所の旨い鰻屋でご馳走をし、ご馳走をしたらもう用がないのか、両親に急いで駅まで車で送られた。

まあそれはそれでいいと思ったが、そんなに急ぐこともないとも思った。

東京へ戻る高速バスの時間まで少し時間があったので駅中の商業施設をぶらぶらする。

大手のお洒落で安物を扱う眼鏡屋さんで気になっていた商品があったので探しにいってみたが見つからなかった。

バスの時間まであと少しの所でコンビニへ寄りビールを購入。探していたスナック菓子がなかったので諦めた。

高速バスがやってきたので荷物をトランクに入れようとすると、バスの側面でぼうっと突っ立っている若者がいたので「バスが出発しますよ」と声をかけてみたら「トランクに荷物を預けたいんですけど…」と不思議なことを云う。

こういった場合、トランクは自動的に開かないし、荷物がロボットになりトランクを開けてくれる訳でも勝手に入ってくれる訳でも、ましてや、バスはトーマスやパーシーやゴードンではないのだから、むこうから声をかけてくれることも行動を起こすこともない。

たまに見かける、車掌が「トランク開けましょうか?」と声かけないと黙って突っ立っている阿呆の姿、ここにあり。だ。

もしくは、トランクを開けて欲しいことに気がつかない車掌にむかってぞんざいで横柄な態度をとるアレ。どういう真剣をしていれば、ああいった態度を取れるのだろう?最低限、自分から声をかけそこで横柄な態度を取られたらどんな態度をとろうと勝手だと思うけれど…

たまに見かけるその光景を見て、ふと考えることがある。もしかしたら、この日本国の法律により、乗客は勝手にトランクを開けてはいけない。そういった制度があるのでは?と。

もしそういったものがあるのであれば、車掌が積極的に声をかけるなり、勝手に開けることが出来ないように鍵をかけておくべきだと思うが、どうもそんな法律を耳にしたこともなければ、バスでかかる電子機器音声案内全て女性でも聞いたことはない。

やっぱり、誰も声をかけてくれないのであれば自分で開ければいい。もしくは、車内にいて気づかない車掌に声をかければいい。

面倒くさくていい加減な車掌もいるだろうけど、高速バスの常連さんである私の知る限り、そういった車掌はほぼいない。もしいたら、なんらかの抗議をするなり叱ったあげればいいのだ。阿呆に年齢等関係ないのだから。

それをだま〜って立ち尽くしているあの感じ。私にはやっぱりまったく理解出来ない。

例えば、好きな子に声をかけられない…といった事情であれば、とっても理解出来るしそのフレッシュで甘い想いに微糖の缶コーヒーでも奢ってあげたい。

仮にだ。他人様をこんな風に想定することは失礼なことかもしれないが、敢えて言わせてもらおう。

もし何らかの事情で腕を骨折し自由が利かなく開けれないのであれば、車掌に声をかけるか、周囲にいるふつうの心をもった市民に声をかければいい。誰も彼もこぞって開けてくれるだろう。そこで小銭稼ぎをするほど日本国民はあらゆる意味でたくましくはないし、悪しき市民など通常いないのだから。

または…こんなことを云ったら駄目なのかもしれないけど、仮に声を発生できないのであれば、やはり、車掌なり傍にいた私なりにジェスチャーを送ってくれたらいい。そうしたら、そのことに気がつかなかった私や車掌は内心、「いや、気がつかずに申し訳ない…」と思いつつ、「ああ、もちろんです。」と、きっと己への恥ずかしさもあって前のめりになってトランクを開けるだろう。なんだったら荷物をトランクへ突っ込むだろう。日本人が昔からもつ美徳、恥をかくことへの罪悪感ゆえに。

けれど、その彼はおそらく肉体的にも精神的にも大きな問題を抱えていないように見受けられた。でも、ただただ立ち尽くしていた。

こうした人間のことを理解するつもりはないけれど、やっぱりなぜ?と考えてしまう。時間の無駄とわかっていても尚。

座席に座り、彼のことをビール呑みつつ改めて数分考えてみてたら、もしかしたらこんなこともあるかもしれないと思った。

彼はアラブの王子様かそれに近い位の高い方で、生まれてこのかたドアというドアを自分で開けたこともなければ、ドアノブのまわし方など知らなくてもいい人生を送ってきたのかもしれない?ということを。

けれど、その考えはあり得なく、だって彼はどう見ても私とおんなじ黄色人種だし、もちろんアラブの王子様風でもなく、ふつうの家庭でふつうに育った風のふつうの人間風だから。だから、やっぱりおかしいと思うし、いつかの元都知事が「最近の若者はどこまで脆弱に成り下がる!?」と怒りまじりに云うのもわからなくはない。彼の都知事は都知事で発言の度が過ぎることはあったろうけれど。

もとい。なので、ただただ不憫でならないと結論づけ、その場を立ち去り乗車し着席し、北方謙三の小説、血涙を読むことにした。

楊業亡くなった後、残った六郎と七郎が再び一族の誇りかけて敵味方に立ちむかう姿に感動を覚えワクワクする毎日です。

それではまた。

 

名倉

 

追伸。

次回のブログ更新は今年の「あおのファッションスナップ」結果発表を致します。

 

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