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7月20日 パスポート。

 

本文と写真は全く関係御座いません。

 

先日のこと。

10年前に失効していたパスポートを改めて申請にうかがった。

台湾の好好さんに出張するため。

 

久しぶりの晴れ間の池袋の街中は人ごみで溢れ、少し歩くだけでじんわりと汗が。

ふだん、日中に街中を歩く必要のない生活を送っている身としては、それだけでしんどい。

 

池袋はサンシャインシティーへやってきたのも前回のパスポート申請ぶり。

前回の発行を確認したら1999年だった。おどろき…

 

目的地に到着し、所定の紙にいろいろと記載した上で申請の列に並ぶ。

この、列に並ぶということも日常生活でないことなので新鮮だった。

15分ほど列に並び、その後、180番の整理券をもらい更に20分ほど待つ。

 

待っている間、特にすることもないのでとりあえずの人間観察を。

 

パスポートが欲しい人は老若男女問わずいるんだなあという当たり前の感想を抱く。

更に眺めていると、お年寄りの、特に男性の申請者は明らかに列に並ぶことに苛立っていた。

年を取ると丸くなると云うが、あんな言葉誰が発明したのだろう?

逆でしょ・・・子どもの頃からそう思ってた。

どの町にもいたはず。理不尽に怒るじじいが。

子供たちに飼い犬をけしかけるじじい。

あれはあれで面白がってからかっていたけどな。

 

やがて180番と呼ばれたので仕切りが立つテーブルへ向かい椅子に座り係の方とやりとり。

私の両隣りでも当然手続きをしている方がいて、向って右手の方のやり取りが面白かった。

 

はっきりと氏名を覚えているが仮の名をこうしよう。佐藤光子さん。

 

佐藤光子さんと係の方のやり取りはけっこうなボリュームで隣りの私の所にも聞こえてきた。

耳を傾け、実際、身体を傾けていると、どうやら証明写真に問題があるらしい。

 

証明写真といえば、パスポートセンターに掲載されているダメな例というものがあり、そのダメな例のどれもがユーモアがあり、むしろ私はいいにしてあげたいほどの愉快さがあるが、それは国内的にも国際的にも問題があるので実現は不可能。

せっかくの機会なので、私はダメな例のポスターをデジカメにおさめようと構えたが、そのダメな例の隣りには、ここで写真を撮るな(要約)という掲示がされていて断念。

 

話しは元に戻り、光子の証明写真。

 

係の人が光子にこう尋ねた。

 

「この写真はいつ頃撮られたものですか?」

 

光子曰く、けっこう前向きに。

 

「ええ、20年ほど前に撮ったものです」

「それほど変わりはないように思いますけど」

 

係の人は喰い気味に、、

 

「いえ、あの、誠に申し訳御座いませんがこのお写真は使えません」

 

光子は更に喰い気味に重ねるように、俄然前向きに。

 

「では、こちらの写真ならどうでしょう?」

 

数秒の沈黙が流れ、その沈黙は永遠にも感じられた。

係の人は毅然とした態度で、アナウンサーのようにハッキリと。

 

「このお写真も使えません。申し訳御座いません」

「サングラスや帽子をしたものはそもそも禁止となっているんですよ」

 

アンサーとして光子は自分の発言を疑うことなくこう言い放った。

 

「はい。知ってました。」

 

係の人はきっと硬直し、私も同じように硬直しかけた。

世界は光子によって支配され歪まされているのである。

 

光子の世界。

光子はこの小さな世界の女王であり支配者。

 

なあ、光子。

おまえはここでどうしたいんだ?

いや、おまえはこの世界に本当に存在しているのだろうか?

教えてくれ、光子。

 

その後も光子と係の人は押し問答を繰り返し、、

いや、それは押し問答なんかではなく、これはきっと永遠に続くだろうことが予想されるレベル。

 

やがて私と私の係のやり取りは終わり、光子の間(ま)には係の人の他、数人の職員さんがやってきて、終わらぬ冷戦の真っ最中。

 

見てはいけない見てはいけない。

そう、人は思うほどに興味をそそられる訳で、私のような黒い三歳児は尚のこと。

 

帰りがけ、ひょいと隣りの光子の様子を見ていると、なぜかさっきまでかけていなかったサングラスをかけていた。

しかも、夜中でもグラサンかけてそうな変わった人によくあるレンズのデカい昆虫みたいなやつ。

 

1週間後のパスポートの受け取りの際、光子に会えることを楽しみにしている私はもはや光子の信者といっても過言ではない。

まあそれはかりそめの信者でしかないのだけど。

 

係の皆さま。

日本国の為に静かなる狂人に身を挺して頂きご苦労さまです。

パスポートを取得した暁には、10年間あなた方のことを忘れることなく記憶に留めておくように致します。

 

さあ、明日21日は参議員選挙の投票日。

各々が各々の価値観と考え方で投票を致しましょう。

参加することでしか物事が変わるきっかけは御座いませんから。

 

それでは良い休日を。

 

名倉

 

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