卒論の・・・


先日お邪魔した月日工藝さんのアトリエ訪問。先頭より月日さん、右手に赤と白のボーダーのコーンと青いホース、その後ろからライターのうえおかさん、腕組んでズボンのポケットがめくれているのは手創り市のサントラを制作するユキくん、そして写真に写っていないのは私、名倉。だからどうした?とは言わないでください。

8月21日の手創り市では、とある大学の4年生の子が一日スタッフとしてやってきます。
何故やってくるかというと、彼女の卒業論文の題材として手創り市などがあるらしく、そのインタビューの為の取材をしたいという連絡がきて、インタビューだけじゃあそんなのは良い話しか聞けないだろうし、スタッフとして一日だけでも中に入って、こちら側から手創り市の様子を見て感じたらいいのでは?という非常にやっかいな事を私のほうから提案しました。すると彼女はすぐに快諾してくれて、私からの何故論文の題材に?という質問にもちゃんと答えてくれたのです。
そんな訳で8月21日は飯田周(あまね)さんという方が一日スタッフとしてやってきて、スタッフとして働きつつも、参加者の方にもインタビューをさせていただきます。
飯田周(あまね)さんの紹介を兼ねて、「何故手創り市を題材に?」をご覧ください。

・・・・・
○何故手づくり市を論文のテーマとしたのかをお聞かせください。  
 併せて、以前会場に来た時にどんな事を考え思ったりしましたか?

私は現在、雑司が谷に住んでいて、鬼子母神周辺を散歩することが好きです。
その散歩のときに、鬼子母神で手創り市というものを開催していることを知り、
訪れてみると、いつも静かな境内が信じられないくらい多くの人で
にぎわっているのを目の当たりにし、驚きました。
このことがきっかけで手づくり市について少し調べてみて、
東京都内で数多くの手づくり市が開かれていることを知りました。
東京で生活を始めたばかりで不安だらけだった頃に鬼子母神の手創り市を訪れ、
作家さん同士やお客さんが会話を楽しんでいる様子がとても温かいものに感じ
と同時に、必要なものは量販店やスーパーでいつでも手に入る時代に、
「なぜ手づくり品をわざわざ持ち寄る市が成り立っているのか」、
「なぜこんなにも多くの人を惹きつけているのか」 という疑問がわきました。
大学で学んでいる社会学の視点でこの疑問を考えてみると、
地域や芸術文化活動の活性化、手づくり品に対する人々の消費志向、
コミュニケーションを生み出すことなど、手づくり市が現代社会のさまざまな
側面と結びついているのではないかと思うようになりました。
そこで、実際に主催している方がどのような思いを抱いているのか、
その思いが私たちの生活や地域にどのような効果をもたらしているのか、
インタビュー調査や、さまざまな市の比較分析を通して調べていきたいと考え、
卒業論文のテーマとしました。

・・・・・

彼女が何を見て感じてみつけるのかは彼女自身の問題だとは思いますが、私もできるだけ協力したいと思いますし、インタビューを受けるかもしれない作家さんにも是非ともご協力を頂ければと思います。
8月の手創り市の楽しみが増えました。
ありがとうと言いたいですね。

明日はOZmagazineさんからのARTS&CRAFT静岡への取材。
私たちスタッフだけでなく、そこに関わるであろうお店や人にもスポットをあてるという内容。
これまた嬉しい限りです。

それではまた。

名倉
info@tezukuriichi.com





7月28日



昨日は朝から東中野にある映画館・ポレポレ東中野へ行ってきた。
ポレポレさんの前身はBOX東中野でその頃はよく行っていて良質なドキュメンタリー作品の映画を中心に上映していた。それは今も変わらないよう。
先日久しぶりにHPをのぞいたらとても面白い試みをやっていたのでこれは体験してみなければ!と思いお邪魔してきた。

その面白い試みとは「スーパーモーニング&シエスタ」clicks!!

モーニング上映というのはどこでもやっているけれど、こうした試みはポレポレさん独自のものだと思うし、ポレポレさんならではの意志のある試み。
上映作品は西川さんという新人監督さんの「あぜみちジャンピンっ!」
聾者の女子中学生がダンスを通して、仲間と出会い、自分を見つける、というあらすじ。
(かなりおおまかに言ってます)
上映終了後に監督である西川さんが予定になかったはずの監督挨拶という感じで現れ驚く。
あ、ポロシャツ一緒だ〜とかどうでもいい事を思いつつ、監督自身が作品への想いを話している事は新鮮だった。ポレポレさんの試みと監督さんの挨拶とで、なんだか思いの外に得した気分になり来てよかったなと思う。
ポレポレさんの「スーパーモーニング&シエスタ」は8月19日まで、あぜみちジャンピンっ!の上映は7月29日までとなっております。よろしければ是非!

あぜみちジャンピンっ!の女子中学生がダンスを、で思いだした。
以前、職場の常連の娘さんが首都高高架下そばの遊歩道で皆でダンスの練習していると当の本人から聞いていて(その子は週末になると時々家業を手伝っていて、用事があっていくと話していた。「こんにちは〜」「おつかれさまで〜す」「いつもきれいだね〜」「そんなことないですよ〜」「窓ガラスがね〜」「・・・そうですね!!」という程に仲が良い)、その遊歩道のそばを通るといつもクラクションを鳴らしていて、その子も友達らと手をふってくれて、こちらはわざと無視して、次に会った時に文句を言われる、という具合であり、あの子らもその頃はあぜみちジャンピンっ!のように一緒にダンスをやってる連中のなかでそれぞれがそれぞれで色々とあったんだろうなあ〜と思うとなんか面白いなあと感じる。きっと彼女の中では、今はもう日常生活でその事を忘れている時も多いだろうけれど、ふと思い出す記憶の澱としてずっと残るだろうし、そういう記憶の澱が時として人を救ってくれるのでは?と思うと、映画によってこんな事を思う自分もなんとなく救われているのだろうか?と思ったりもするし(これは大げさ、すみません)、記憶もまたリレーだなあと感じる。

週末は静岡の現地でとある雑誌のARTS&CRAFT静岡の取材。
今回の取材は私たちスタッフだけでなく、静岡現地のお店さんや静岡に住む作家さんにもスポットをあてるという内容で、こうした取材を受けれる事に感謝すると共に、高速バスでゆられながら過ごす時間も楽しみであったりする。
この取材の掲載は9月発売号で、10月の開催時の良い呼び水になるだろうなと思うとこれまた有難い事。ARTS&CRAFT静岡、皆さまのご参加とご来場をお待ちしております!

名倉
info@tezukuriichi.com





なんでもいいわけじゃない、取材のこと

7月26日、とある出版社のとある書籍より手創り市の掲載のお願いがメールで届いた。
その書籍は書店に行けば必ず置いてある旅行のガイドブック。
そして手創り市に訪れるであろうお客さんの層とも合致するような書籍。
その書籍の東京版ムックが発行されるとの事で、様々な情報の中に、都内にある手づくり市として「手創り市」も紙面に飾られていた。まともな、そしてだれも取るであろう手続きを踏んでいれば当然嬉しい事であるし、掲載のお礼を述べる。双方ともに自然にふるまえば自然に事は運ぶ、はずだった。
今回の掲載のお願いでは、掲載する側(その出版社の事)が当たり前のようにやるべき事を当り前のようにひとつもやっていなかった。これは想像できない範疇。

掲載の内容とは、7月17日の手創り市の会場の様子と作家さんの作品写真。
開催日、いつの間にか取材に来ていたようで、当日は勿論、事前に手創り市や鬼子母神さんにも取材と撮影の許可申請を行わずに来て撮影をしていたようだった。
簡単に言ってしまうと「無許可撮影無許可取材」。
で、原稿だけをとりあえず作り、こちらにメールで飛ばし、原稿についての返事を今日の明日には送ってこいとの事。凄すぎる・・・
当日カメラマンの人はいきなりやってきて、予定通り撮影し、出展者の方に適当な事をいって許可をとり撮影し帰って行ったのであろうけれど、出展者の方へ言ったであろう事はまったく「適当」ではないし、不適当な事であり、嘘はまさかついていないと思うが、結果的に出展者の事をないがしろにする論外の事。カメラマンの方は担当の編集の方より何も説明をされていなかったのか?もしくはカメラマンの方も被害者なのか?これはあちらの問題なのでここでは放っておこう。理由はなんとでも言えますから。(今思うと出展者の方にも嘘も方便で言っていたんだろうな・・・と思う。)
それにしても送られてきた原稿の写真はひどかった。何故ここでフラッシュをたく?何故作家さんの背後から撮る?様々な何故???だけが頭の中を駆け巡り、妙にサイケな紙面構成だけが記憶に残った。これは蛇足。もとい。

結論をお知らせすると、
この書籍への掲載はお断りをしました。

私たち手創り市としても多くの方に触れられる事を思えば残念な出来事であるけれど、なにより当日快く撮影を許可したであろう作家さんの事、それは書籍に掲載され、日々の制作へのやりがいを感じ今後の糧になる事を思うと、それが何よりも残念です。と同時に掲載不可となった事は申し訳ないと思う。
手創り市に参加する方。それは自分の仕事をつくりだし、作品化し、会場へきて、自分の展示をし、自らお客さんとの相対で販売を行う。それは好きでやってるから仕事じゃないですよ、と言われるかもしれないけれど私からすれば大切な仕事だと思います。
最初から最後まで自分で責任をもって行う事、それは私にとってほんとの自由だと思う。
だからこそ、つくることや表現する事はとても繊細な事で、決して書籍のネタとしてある訳じゃあない。それぞれの想いやものがたりが、そこには必ずある。
7月の手創り市で撮影を受けた作家さんがこの記事を読むかどうかはわからないけれど、その事をお伝えしたいと思います。

今回の事はふつうの事ではないので、ふつうの事も書かせて頂きます。
普段手創り市への取材申し込みがある際には、大抵1週間前までには連絡が来て、簡単な企画書を送っていただき、それに目を通した上で取材についてこちらからも是非お願いします、というやり取りを行っている。ほとんどは。
取り上げてもらえる事はいつだって有難いですし、そこは慣れの流れ作業で無意識でやってはいけないと思う。というのが自分の問題と責任。
取材の申し込みが来れば、取材をしてくれる先の既刊号などに目を通し、自分なりにいいなあと思う所を見つけて、取材に来てくれる方を想像する。
森ガールの時には、既刊号を読んでいたらとなりにいた女性に「こいつ何?」みたいな顔、視線を送られていたけれど、そこは、すいません、仕事なんです、とほほ・・・とか思いつつも読んでいた。
脱線、もとい。
取材時に、該当する書籍(雑誌)の自分がいいなあと思う事に話はいく必要はないし、いかないけれど、自分にとって取材を迎える前にやっておきたい最低限の事はそういう事だと思う。
取材を受ける側にもそれ相応の責任はある。そして不可抗力でも何かがあればそこに責任の一端は生じる。
こんな事は難しい事ではないので、やってますよ的に言える事でもないが、自分が楽しみたいと思うならばその方法は自分なりに考えて実行するだけだと思う。
で、取材をうけるにあたって、細かな連絡事項の齟齬は時々あったりするけれど、書籍の編集や出版は並大抵の忙しさじゃないだろうし、スケジュールがタイトな事を想像すれば、それを理解し出来る限りの協力をするべきで、その辺りも自分なりに消化したらいい。笑って過ごせる齟齬であればそれでいい。細かな事は大切だけど、そこにこだわり過ぎると誰のためにもならないし、物事は進まない。そういう準備も必要と思う。
何故準備が必要かというと、その準備はその時限りではなく、これから先に出会うかもしれない人や出来事への準備だと思うから。正直なところ、これは私の役得であると思っているし、えがたい経験であり、毎回勉強させてもらっている。
だからこそ真剣に、というと言葉は強いけれど、いつも準備と想像は怠りたくはない。

取材はなんでもいいわけじゃあないし、今回起きた事はたまたまの出来事で、何かを嫌いになる必要もない。
(そもそも嫌いになるってのは自分の可能性も狭める事で嫌いになる事が嫌いです。と思う)
これからも取材申し込みがあった時には、これまで通り自分なりにちゃんと準備をして事にあたりたいと思います。ふつうに。

痛い話は書きたくないけれど、むきあうべきは当該の書籍ではなく、取材を受けた方、参加してくれている方なので、そうした方の気持ちを考えれば書かざるをえないし、この場(ブログ)は誰もが訪れる事が出来る場と思うので、そこでお知らせするのが自分なりにやれることかと。そんなことを考えました。

※ご意見ご感想は下記mailまでどうぞ。

名倉
info@tezukuriichi.com




【8月21日手創り市出展者のお知らせ】

8月21日手創り市出展者の発表を致します。
鬼子母神・大鳥神社と同時開催となりますので宜しくお願い致します。

【8月21日手創り市出展者のお知らせ】 click!!


<鬼子母神会場よりお知らせ>

<大鳥神社会場よりお知らせ>

「出展者の方へ」
ご出展の際にはご自身の連絡先がわかる名刺やショップカードなどをご用意ください。

「ご来場者の方へお願い」
会場周辺は近隣住民の方の生活道路となっておりますので会場内および周辺への駐輪はご遠慮ください。自転車でお越しの際にはJRまたは地下鉄に隣接する駐輪場をご利用くださいますようお願い申し上げます。 

大鳥神社会場では先日開催された企画展【五味五感】の冊子の販売を行っております。
まずは手にとってご覧下さい。どうぞ宜しくお願い致します。

暑さも厳しくなっておりますので暑さ対策は万全に。
出展者の皆さまは水分補給はこまめにおこなってくださいね。

皆さまのご来場をお待ちしております!


手創り市
info@tezukuriichi.com




月日工藝さんのアトリエへ


月日工藝さんのアトリエにてインタビューを行う。インタビューはレコーダーをつかって録音し、自分たちは月日さんの言葉に耳を傾け集中。 アトリエ訪問の醍醐味はやはり話を聞く事である。


この日は台風が過ぎ去ったばかりという事もあって、川が氾濫している。氾濫というと大げさだが、生き物のようにあちこちでうねる川の流れに自然の大きさを感じる。
と思いつつも、これが珈琲牛乳だったらすごいなとどうでもいい事を思う。


アトリエに到着し、月日さんと道具や素材の話をしながらも、私はこのアトリエの空気にやられてしまい、黙々と写真を撮りまくる。


アトリエのテーブルや小さな机の上には月日さんの普段が垣間見え、そこに月日工藝のエッセンスがあるように感じられた。小さなものが気持よい。


作業机の上には工具が並び、かといって工具のみの空間ではなく、どこかしら月日さんの物のセンスとユーモアがあり、これもまたいかにして仕事を楽しくするための自分への配慮なのか?と思う。
自分への配慮が、=ここに訪れるであろうお客さんを気持ちよく迎え入れる準備となるだろな。


作業をしているところを撮影してもらい、適当にきりあげて月日さんはお茶を入れるために台所へむかった。その時のこの写真は月日さんの仕事をする姿の残像があるようでとても印象的であった。

これから2週間とちょっとで肝心のインタビューは公開されます。
月日さんのインタビューは話が脱線しつつも、彼女自身の思考のクリアさが際立ったものだったと思うので実際の話の内容がどうであったかがとても楽しみです。

名倉哲
info@tezukuriichi.com




品川てづくり市さんのハレのちハレ

震災後、お休みをとっている品川てづくり市さんより北品川本通り商店街周辺のイベント「ハレのちハレ」のお知らせを頂きましたのでご紹介致します。

・・・・・
【ハレのちハレ】お知らせ

1日限定開催企画、品川てづくり市の作家たちによる真夏の祭典!

『往来 art&music @黒門横丁あたり〜ハレのちハレ〜』                                         
“暑気ばらい”と銘打って、みんなで集まって飲み会でもやろうかとも思ったりもしましたが・・・
ここはやはり、品川てづくり市の作家さんだからこそできること!
みんなが感じている寂しさを吹っ飛ばすような夏のイベントをやってしまおうと思いました。

コンセプトは・・・『作家さんの、作家さんによる、みんなと作家さんのためのイベント開催』。
一言で表すと、作家さんと事務局が仕掛ける「品川てづくり市の学園祭」のような感じでしょうか。
1日だけの限定企画、いつもとちょっと違った形での交流ができたら楽しいかも♪と思いました。
もちろん、たくさんのお客様をお迎えし、地元の方々も一緒に盛り上がっていただきましょう。
しかも、品川てづくり市には関わっていなかった愉快な仲間たちも運営スタッフに加わります。

開催場所は、私たちが大好きな『品川宿の商店街&路地』です。
私たち事務局の活動の原点でもある、いつものまんまの品川宿をお楽しみください。

『ハレのちハレ』への参加方法は下記の7つ。

1)ご自分の作品を販売する。
2)ご自分の作品を展示する。
3)ワークショップを行う。
4)運営スタッフとして事務局のお手伝いをする。
5)思いきってダンスや音楽などのパフォーマンスに挑戦する。
6)チャリティ古本市に古本を提供する。
7)お客様として遊びに来る。

いつもの展示&販売とは違ったスタイルで、私たち事務局も、作家さん・お客様との交流を楽しませていただけるんじゃないかなと思っています。

【イベント概要】

■イベント名   『往来 art&music @黒門横丁あたり 〜ハレのちハレ〜』   
■開催日時    2011年7月31日(日) 10:00〜16:00〔小雨決行/荒天中止〕
■開催場所    東海道品川宿 黒門横町あたり
           北品川1丁目/北品川本通り商店会・ギャラリー楽間・黒門横丁とその周辺
           (当日、会場にてMAPを無料配布いたします)
■最寄り駅    JR品川駅高輪口から徒歩15分/京急北品川・新馬場駅から徒歩5分
■主 催      ハレのちハレ実行委員会
■協 力      北品川一丁目町会、北品川本通り商店会、品川てづくり市の会
■内 容     □アートマーケット・展示   31ブース
          □ワークショップ         8ブース
          □チャリティ古本市       1ブース
           ⇒古本の無償提供にご協力ください。ジャンル等は問いません。
            販売は事務局+有志で行い、売上は義援金とさせていただきます。
          □アコースティックライブ(アコースティックギターなどの生演奏)
          □コンテンポラリーダンス路上公演

他詳細は下記よりご覧ください。

■イベント詳細について
http://shinagawa-tezukuriichi.com/harehare_02 
 
■作家紹介について
http://shinagawa-tezukuriichi.com/artist_harehare01.html
 
■チラシについて
http://shinagawa-tezukuriichi.com/chirasi_00
(大きな画像で知浦氏をご覧になれます)


「お問い合わせ先」
品川てづくり市事務局
http://shinagawa-tezukuriichi.com/

・・・・・

※本イベントは品川てづくり市さんの主催のもとに開催されます。
 お問い合わせの場合には品川てづくり市事務局さんまでどうぞ。

手創り市
info@tezukuriichi.com





東北での出展を終えて、yuta

手創り市でもお世話になっている真鍮の作家「yuta」さんより東北でのクラフトフェアの出展、その道中についての感想をいただきましたのでご紹介いたします。
私もyutaさんの視点を通して何度も読み返したいと思います。
それでは早速。

・・・・・
「東北での出展を終えて」

7月2日・3日と、青森にて開催されたクラフトフェア「A−LINE」に出展してきました。
以前から単純に東北のクラフトフェアに興味があったのはもちろんですが「震災後の東北は今、どんな様子なのか知りたい」という気持ちや、 単純に「東北旅行を楽しみたい」という気持ち、いろいろな気持ちが自分の中にありました。
その為、出展も合わせて一週間かけて、いろいろな東北を見てきました。
行きは高速道路を使わず「国道4号線」(福島、宮城、岩手、青森の主要な都市を繋ぐ国道です)で北上し、仙台から「国道45号線」(仙台から青森までの海沿いを繋ぐ国道です)で気仙沼まで海沿いを通りました。
帰りは内陸を通る高速道路「東北自動車道」で帰ってきましたので、左回りに海沿いと内陸をぐるっとまわるような道程です。

宮城県沿岸部は、日々テレビなどのメディアで、復興の様子が伝えられていますから、今回東北に行く前は、「津波の被害」はかなり復興に向かっていると思っていました。
ですが実際に行ってみると、想像を絶する、復興とは程遠い風景がまだまだ残っていました。
一面に広がる瓦礫だけの景色。
やわらかいもののようにひしゃげたガードレールや標識。
頭上の倒壊した道路の上に、載ったままの家。
もちろん、普通に生活しているように見える場所や、お客さんでいっぱいの道の駅等、想像以上に復興している場所もたくさん見ました。
津波でたくさんのこけしが流されたという、松島のこけし屋さんには、新しいたくさんのこけしが並んでいて、今はほとんどいないお客様が来るのを静かに待っていました。
同じ地域の海沿いでも道路一本「内側」か「外側」か、坂の「上」か「下」かで景色はまったく違っていました。
楽しんでお金を使った方がいいと思える場所と、お金を使える場所なんてどこにあるんだ、という場所。どう向き合うべきか、一概に言えるはずも無く、この日見た景色はとりとめもなく頭の中を巡っています。
見てきただけの一方的な縁ではありますが、この日できた縁を大切にして、今までより一歩踏み込んだ場所で被災地を見続け、自分なりにどう向き合うべきかを考え続けたいと思います。
そして、青森市の自然豊かな公園「ねぶたの里」で行われたクラフトフェア「A-LINE」では二日間ともにたくさんのお客様に、展示をご覧いただきました。
お客様は青森だけでなく、岩手等遠方からもたくさんいらしていて、会場は大変なにぎわい。
つくり手も東北、関東はもちろんのこと、関西に至るまでたくさんの場所から集っていて、震災の影響を感じさせることのない、元気で、楽しい雰囲気に溢れていました。
青森の市内も、震災の被害を感じさせるようなところはまったく見られず、棟方志功記念館や三内丸山遺跡で思う存分楽しみ、安くて新鮮な海の幸に舌鼓を打ってきました。
その後、高速道路を使って岩手の八幡平、秋田の田沢湖、盛岡、仙台と観光をしながらのんびりと帰りましたが、内陸は少し荒れた道路以外に、震災の爪痕を感じさせるものも無く、なんの問題も無く普通に観光ができました(もちろん、僕が見てきたのはほんの一部ですから、全てがそうであるかはわかりません)。ただ、観光客は全体的に少ないようで、岩手のペンションのオーナーが「福島を通るのが恐いと言って、遊びに来られないお客様がたくさんいる」と言ってらしたのが、印象的でした。
僕も漠然とした不安があり、今回の旅では福島は通り抜けただけです。
こればっかりは、大丈夫だったとも、危なかったとも言えません。
ただ自分なりの、安全な場所とそうでない場所の基準は持っているべきだったと強く思いましたし、自分なりに安全だと思える場所には遊びに行きたいと思うようになりました。

今回の東北旅行全般に言えることですが、内陸はもちろんのこと、沿岸にも観光客を待つ町がたくさんありました。観光客が来ることで、元気を取り戻す町はたくさんあると思います。
特別に構えた気持ちにならなくても、気軽に楽しめる場所。
まだまだボランティア等の支援を必要としている場所。
人それぞれの、いろいろな向き合い方を受け入れてくれる、いろいろな東北がありました。

僕は今回の旅で、単純に東北が好きになりましたから、出展の機会があったらまた行きたいですし、プライベートでも何度も遊びに行きたいと思います。
作り手として、一個人として、いろいろな東北と、いろいろな向き合い方で、これからも長く関わっていきたい。心からそう思います。


↑松島


↑石巻

yuta 須原健夫 HP http://www.yuta-craft.com 



ご覧いただきありがとうございました。
ご意見ご感想は下記mailまでどうぞ。

名倉哲
info@tezukuriichi.com





久しぶりのアトリエ訪問


久しぶりのアトリエ訪問を前に今までのアトリエ訪問を見返している。
上の写真はだいぶ前にお邪魔したいわもとまきこさんのアトリエ訪問の写真。いや、自宅にお邪魔した時の写真だったか?
・・・忘却の彼方。

これまでのアトリエ訪問の記事をご覧になっている方にはすでにおわかりでしょうが、アトリエ訪問は私の趣味です。ただし、人に趣味はなんですか?と聞かれた場合の趣味ではないのですが・・・
趣味(遊び?)である事は間違いなく、そこにライターのうえおかさんや手創り市のサントラをつくってもらおうとしているユキくんにもお付き合い頂いていて、作家さんのところに押しかける、という感じです。さらに言うと、私は基本的にインタビュアーとしてはきっと不適格で、なおかつアトリエ訪問の基本の編集方針が「できるだけありのままを載せる=限りなくNO編集」というこれまた訪れられる作家さんからするとハタ迷惑な気がしなくもないですが、まあそれはそれで長い時間こんな事をしゃべっていたというのが作家さんにもわかり、冷や汗をかいてもらう、という意味では客観的にならざるをおえない訳ですね。私たちも含めて。
アトリエ訪問で面白くなるポイントは、私たちが質問し、作家さんが答える、でその答えがストレートに「こうです!」とはいかず、いつの間にか話が脱線する時、これが面白くなるポイントで、その脱線は大抵いつの間にか「こうです!」という所へ落ち着くようになっているのを考えると、人の頭の中は「こうです!」にたどり着くまでにぐるぐる辿る経過というものがあって、その経過がその人の頭の中を覗く、という行為で面白いところなんだなと思うのです。

明日のアトリエ訪問は「月日工藝」さん。
聞きたい事は山ほどあるし、取捨選択をしつつ、遊びに・・・じゃなくて、お邪魔したいと思います。
月日さん、よろしくお願いします。

名倉
info@tezukuriichi.com





大鳥神社会場マップほかの改定

8月の手創り市より大鳥神社の会場マップが以下の通りとなります。
その他お知らせも御座いますので併せてご覧ください。



・・・・・
「変更点」

・ブースの面積は2.0mとしましたが、1.8mに戻します。(詳しくは「さらに詳しく」を参照)
・出展数を前回の37ブースから41ブースに変更
・食品ブースの移動。出展数に変更はなし。

・・・・・
「更に詳しく」

・ブースの広さを2.0mとしテントを使いやすく、と考えておりましたが、実際に出展者の方がひとりの場合には、作品・什器と+αテントを持ってくるのは相当困難で、なおかつテントをひとりで建てて畳む、それもまた同様に困難である点が予想され、1.8mに戻す事によって会場全体が日陰におさまるようにし、1.8mへ戻す事を決定しました。

・前回の8ブースの塊の島を解体し、一列に長く配置する事によって来場者の皆様への動線を確保し、わかりやすくしました。

・・・・・

以上、大鳥神社会場からのお知らせとなります。
ご質問等は下記mailまでどうぞ。

手創り市
info@tezukuriichi.com





7月18日



昨日の手創り市も終了し、ほっとひといき、と思いきや、朝はいつものように早いので大鳥神社会場のブース配置の見直し作業などをしつつ昨日の事を思い出す。

とある作家さんは今年に入って手創り市に参加するようになったものの、昨日の手創り市で東京での最後の手創り市となるんです、と言っていた。
この作家さんは手創り市では数少ない手づくりせっけんの作家さんで、せっけんの参加についての問い合わせをいただいてから個人的にも以前から気になっていたので、話をできた事は嬉しい(なかなか話しかけない事に、いかんともしがたし)。
その方は、手創り市には100回は出たいと思っていて、結局3回しか出れなかったのが残念です、と面と向かって言われ、恥ずかしさ半分嬉しさ半分。とはいえ、これからもつくる事は継続してゆくと言っていて、遠く離れた場所なので手創り市には参加できないだろうけれど、それはそれとして私も陰でこそこそと応援してゆきたいと思う。
会話はとりあえず最初で最後だったけれども、これから会場での直接の関わりはなくとも、きっと形を変えての関わりはあり「おわりのはじまり」という事でしょう。きっと。

毎月の手創り市は、一期一会の場所であり、そこに私たちスタッフはどのように機能するか?というと、それはやはり「おこない」でしかないと思う。
そのおこないとは何か?と問われれば、変わってゆくことと、変わらないこと、を考え実行してゆく事で、そんな事ばかりいつも考えているけれども、やはり人との関わりから何かを感じる時にそうした事を改めて強く思うし、やるべきことがポッと目の前に具体化されてくる。
みんな、というものにむかって何かをしてゆく事は苦手だけれども、みんなというものは間違いなく存在するものだし、みんなというのは何か?と言われれば、私たちにとっての「理想」ってことになる。
それを口にしてしまうとたいへん恥ずかしいので言わないようにしているが(書いてますがね・・・)、それは間違いないだろうなと思う。
言わないなら、ぼちぼちでも行動しないとな、と思います。

名倉
info@tezukuriichi.com









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