1月30日

昨日お邪魔したクロヌマタカトシさんの個展で手に入れた金色の林檎。
引き算の美学ではない、必要最低限の足し算によって成り立つ作品。
ミニマルな世界観に引き込まれます。
個展は2月13日まで埼玉・戸田のwaterさんで開催。

この日は朝から池上本門寺にてスタッフと打ち合わせ。
5月24日に開催される池上本門寺手創り市の出展エリア拡大にともない改めて会場検分。
ただし、あまりに風が強くて打ち合わせの紙は空に舞ってしまうし、どうにもならないのでスペースの測量のみ行い会場を後にした。
(紙が空に舞う様子は綺麗だったけれど、今必要な光景じゃあなかった・・・)
測量を終え、適当なお店に入り、珈琲すすりつつ少し打ち合わせほとんど談笑。
その後、クロヌマ作品を見に埼玉・戸田へ。
この日、久しぶりに東京の街を色々と歩いた、と思う。普段であれば目的を終えたらそそくさと帰宅するので。
いつぶりくらいだろうか?上野にも芸大の卒展を見に行ったし、街を歩いていて色々と刺激を受けたし、こんなお店があるんだ洒落てるなあ〜とか思ったり。
そんな感じで何でもない日曜日をひがな一日楽しめた。これもまあスタッフが遊んでくれたお陰だろう。そういう事にしようと思う。

それではまた。

名倉





0128ー0129・01:35

事務局2階の踊り場にある乾いた花。ふっとそこに気配だけは感じるもの言わぬそれ。

昨日は静岡スタッフとの新年会の為静岡へ。
ただ、不本意ながら急遽日帰りとなってしまったのでせめて静岡の街を歩き回りたいと思い久しぶりに新幹線を使った。ぷらっとこだまは事前予約で少し安くてドリンクチケットも付く。たまにはいいなあと思い珈琲をすすり到着。
新年会は北口出てすぐの居酒屋さんらしく場所だけ確認してふらふらと。
気になっていた物件をちょっと覗いてみたり、最近出来た新たな大型商業施設を覗いてみたり、普段は行かない場所にも行ってみた。が、特に感想もなく、時間は過ぎ、チラシの設置や「むすぶ」などでお世話になっているaddition Neufさんへお邪魔する事に。
ちょうど開催していた展覧会がとても良く、作家さんもそこにいて少し話しを。Neufさんとは結構な時間話をした。静岡の開催のこと、絵を買う事、多々。人と会話をする時、それが自分にとってずっと続いている考え事であったりすると、会話自体が鏡のように自分の言葉を映しだす。それを実感した。
新年会がはじまる。挨拶をしろ的な視線を感じつつ、あらたまっての挨拶は苦手なのでさくっと「今年もよろしく〜乾杯」と音頭。皆の少しだけ冷ややかな視線を感じつつ、お品書きへ直行。
(いや、でも、こういう時の挨拶だって大切なのはわかってる。頑張ろう、自分。)
皆と話した事は置いとくけれど、以前よりもスタッフそれぞれがその場所にしっかりといることを感じた。この繋がりと流れを絶やさずやってゆきたいと思う。
時間がきたのでお開きに。21:48、新幹線、品川行き、こだま号にゆられ東京へ戻り、事務局へ到着。
今こうしてブログを書きつつ、明日の池上本門寺の打ち合わせ資料を準備。
静岡のスタッフからもらったプレゼントをあけてみると、そこには変な顔した動物キャラクターのチョコレイトがあった。袋を開けて、ほうばり、口の中で溶けてゆくのを感じつつ、今日を終えようとおもう日付越えた1:35。さあ寝よう、朝はすぐそこまでやってきている。





ぼやけた視界の中

手創り市スタッフと共にある企画を進めている。そのイメージを膨らましながら、食べる事に少しも意識を置かずにいた為、左利きでもないのでジャムとさじを左においてしまった。たべづらいったらありゃしない。


さて昨日の続き。

昨日の続き・・・???という方は昨日の記事を読んでいただくとして、水曜日の打ち合わせ時に行った過程でARTS&CRAFT静岡の運営のひとつのヒントを見つけた気がする、と書いた。


ARTS&CRAFT静岡スタッフというのは、もともと半年に一度の二日間の為に集った人たちである。よそよそしい言い方だが、それが客観的事実。

今は静岡県内の情報を発信する「むすぶ」があり、スタッフは活発に動いてくれていて、それより先にとあるスタッフの声によって「月イチあつまろう会」(仮称)があったりもする。自発的に、自分の好きを中心において行動してくれる事は嬉しいし触発される。

でも、会場に関係する事・変化すること・反省会などでは、どうしても私や高山が中心として話をずんずん進め、決め決めであることが多い。

もちろん限られた時間の中での話し合いであるから、それまでに事前の話し合いの為の話し合いがあって、こちらの考えや変化する事への経緯をはっきりさせ、それを皆に伝え、決定する。

何事も小さな事を決める事で前進する訳でそれに問題はない。そして、スタッフ皆からの意見によって良い方向へシフトされたこともある。


さあ本題。


静岡スタッフは、東京の手創り市のように毎月現場で顔を会わせる訳じゃないし、選考会だって年2回と限られた機会である。

そもそもARTS&CRAFT静岡のスタッフというのは、ひとつの組織(のようなもの)に在る、ということを共有していたとして、でも毎日一緒に活動する仲間じゃない。

要するに、毎日の生活では仕事からしてそれぞれ全く別のことをしている。

なので、皆がわからない専門用語(例えばシースー=寿司、これは違うか)を使った所で?だし、そうした専門知識用語を使うことは話を停滞・散漫させ、そんな言葉を使った人間だけが気持ちいい、という全く意味をなさない状況となり、知識の多寡でどうこうなる訳でもない関係。そこが「会社とは違う」という所以。

そうした仲間と何かをつくりあげることは、ARTS&CRAFT静岡って何?」というイメージを共有できているとしても、そのイメージは「ぼやけた視界の中」のようなもの。そんなぼやけた視界の中を、あれじゃないかこれじゃないか、と皆でさぐる作業を続けてゆくことARTS&CRAFT静岡の実態じゃないかなと感じる。

そして、こういう感覚は個人的にはあまり良いものとは思えない事でもあった、と今は思う。その理由は、物事をスカっと決められない、決まらないことに苛々し、はっきりしてほしい、って思ってしまうから。性格的なものもありますが・・・ もとい。

けれども、今回の話し合いで辿り着いた答えは、そこに集まった人間同士がぼやけた視界の中で、それぞれが「なんだろうな?」という疑問と「こういうのはどうかな?」という小さな提案を持ち寄って、それこそ牛歩のごとく、辛抱強く、集中し、どうにかこうにか何かを伝えようと、積み上げよう、とじりじりとにじり寄って出てきた答えだった。

できあがった答えにスペシャルさはないけれど、そこに辿り着いた方法と過程が今までにない特別さであり、それを一部のスタッフであっても一緒にひねりだせた事は少しばかりの成功体験。にじりよった末に開けた視界は、じわっとくる感動がありました。

これがARTS&CRAFT静岡を運営する上でのヒントのひとつであり、これからもやってゆきたいアイデアのひとつである。

ぼやけた視界もそんなに悪くはない。



ARTS&CRAFT静岡の申し込み締切は2月15日必着までとなります。

 「小さな写真展」も掲載中。どうぞご覧下さい。


名倉






1月26日


昨日1月25日は早朝より静岡へ。
高円寺駅でライターのうえおかさんと待ち合わせ、その後富士川のPAにて静岡スタッフの川手さんと合流。清水のインターを降り、同じく静岡スタッフの山梨さんとファミレスにて待ち合わせ。昼食をとる。
どうでもいいですけれど、今のファミレスってランチサービスなんかをやっていて、結構魅力的なヘルシー&ボリューミーなものが価格安めの日替わりかなんかで提供されていて驚く。この価格で誰が泣いているのか?と深読みしつつも、腹が減ってはなんとかでイート・ランチ。

川手・山梨、そして同行するうえおかさんと今回のお題目について話をする。
今回のお題目とは、静岡市の市街地から外れ自然に囲まれた足久保という場所にある木藝舎・SATOさんでの打ち合わせ。
静岡スタッフ2名にはそこでやるだろうことの重要な役割があるので他のスタッフよりも先に詳細を話す事にした。そして現場に連れてゆく事に。
足久保のSATOに到着すると木藝舎の社長さんと社員さんがいらっしゃって早速諸々の話をすることに。やるたいことの前にやるべきことを整理しつつ、その問題点をさくさく探り、「これはこうです。あれはああです。」と回答、そして意見交換。
ARTS&CRAFT静岡として、あくまで「この場所を使って何かできませんか?」と言われた所からはじまったところであるけれど、お客様気分ではいられない。ARTS&CRAFT静岡としてその場所で出来ること、やってみたいことを探る。いわば護国神社会場との差別化をはかり、ひとつのイベントとして規模が小さいなりにコアな形を望む。今回もとても前向きな話ができ、以前よりもSATOさんと言葉だけじゃあない何かを交わせた気がする。
打ち合わせの後は、いつものようにキャトルエピスさんでスタッフ内談義。
馬鹿話から真面目な話へ急降下しつつ、SATOさんでスタッフと共にやってみたいことを話す。
この時、私の中で今までにない感覚を覚え、それがこれからARTS&CRAFT静岡の運営してゆく上での大きなヒントになるような気がした。(スタッフ皆にまず伝えようっと)

その後解散し、川手さんを富士川のPAまで送り、高速道路を疾走。平日だったからか東京へは思いの外早く到着。その後、うえおかさんを阿佐ヶ谷まで送り、阿佐ヶ谷といえば元ロジのスタッフが間借りしている店がある!と思ったけれど、お約束の山口さんの搬出作業があったので原宿ビームスへ。ビームスからの撤収後、今回の山口さんの個展の感想(8割自慢話・1割作品の深い話・1割くだをまく)を聞きながら運転手と化した私は原宿〜和光〜八幡山の任務を立派に果たし帰宅、すぐさま快眠。
週末は静岡スタッフとの新年会(たしかそんな位置づけ、?)。
明日は今回の気づきについて書こうかなと。∴ 勝手につづる。


「池上本門寺手創り市」の開催は5月24日となります。
 お問い合わせについては下記mailまでどうぞ。

名倉







池上本門寺手創り市会場の様子

5月24日に開催されます池上本門寺手創り市
会場である池上本門寺の境内の様子をご紹介致します。

ikegami-kaijo02.jpg
これは境内へむかう総門。
東急池上線・池上駅より徒歩10分。
大堂・本殿境内へはここから先へ進みます。

ikegami_kaijo04.jpg
見づらいとは思いますが、総門より入ってきて、階段をあがり、仁王門周辺までが手創り市の出展エリアです。最初の開催発表よりも出展エリアが広くなりまして、2.5m×2.5mの出展区画が最大100ブースほどになりました。


ikegami_kaijo05.jpg
手創り市の出展エリアはこの辺り一帯。基本的には砂利敷きですが、土の部分もありまして、地盤は堅めでしっかりしております。テントのペグなども充分差し込めます。
写真の門が仁王門で、この仁王門を少し越えたあたりまでが出展エリアとなります。
見通しよく、視界の抜け感がよい会場となってます。

ikegami_kaijo01.jpg
仁王門を過ぎると大堂が見えてきます。
ちなみに池上本門寺では音楽フェスの「Slow Music Slow Live」さんも開催されている場所なので行った事ある方もいらっしゃるはず。

実際の本開催時には、休憩スペースやカフェスペースもできるようですので、大きな会場でもゆったりと過ごす事ができるのでは?と思います。
そして、周辺の路地を散策するのもまた風情があっていいなあと打ち合わせ時に感じました。

ikagami_kaijo03.jpg
会場から少し離れた所にある五重塔。
ほかにも歴史の重みのある様々な建物がありますので、会場にお越しの際にはそうしたものを見学するのもいいかもしれませんね。

以上、会場の様子をお知らせしました。
なお、出展者専用駐車場は別途ご用意しておりますが、出展者決定後各自お知らせをする事になっておりますのでご了承下さい。





手創り市のルポ 2012年1月




「手創り市のルポ」1月開催



2012年1月15日(日)。今年も無事幕を開けた手創り市。新年、そして真冬ならではの透き通った空気の中、今回も「手創り市のルポ」の取材を行った。

まず初めは、名倉くんに先月のルポの振り返り、そして今年の展開・展望を聞いた。


先月(12月)のルポで振り返りたい点はありますか?


「Mellow Glass 田中さんが、僕らと作家さんがコミュニケーションする場所がないのかな?私はあるけれど、って言ってたと思うんだ。あれについて補足したい。田中さんが言ってる事って「私は聞きたい事があればスタッフに直接聞く」って事なんだよね。ルポ読んで誤解されたら嫌だなと思ったのは、田中さんが僕らと特別仲がいいとかゆう話じゃあなくて、個が個に聞くって事でさ、それって誰しもやっていいことだけど、誰しもやっていい事ほど却って出来ないものじゃん? 田中さんのように。聞きたい事をいつでもどこでも聞けばいいとは思わないけれど、田中さんは自分で物事を咀嚼した上で素直に聞いてくれるって僕は思ってるからそれには応えたいし、自分の勉強になりますよ。たまにびっくりするけれどね。だから、直接会場で何か聞きたい事あったら聞いて下さい。ちなみに、名倉は黒縁眼鏡で鬼子母神と大鳥神社を行ったり来たりしてます。」


今年、手創り市で展開したい事を教えてください。


「去年からルポを始めて四回、いろんな声を拾える事が出来て、それこそ昨日スタッフが集ってどんなことをやっていける可能性があるだろうか? 話し合いました。スタッフの主導による企画ブース。僕もサポートしながらやってゆこうという話になりました。今迄、僕が考えていた事をスタッフに伝えて、それを形にするって方法だったんだけど、それをもっと、スタッフ主導、って所を強調できたらなと。それによって作家さんとの関わりを少しでも密度のあるものに出来たらいいかなって。強要もせず、自然な形で作家さんとスタッフが触れ合ったり、物づくりに対して色々考え、教えてもらったり、そういう所から始めたいと改めて思っています。」


例えばどんな企画がありますか?


「今、案が上がっているのは、「季節のおくりもの」っていうタイトル。で、副題としてパンであったり、アクセサリーであったり企画を立てて。食品の話をするなら、食品をやってる方であれば、四季を意識するってのは当たり前の事で、普段からやられてることだと思うんだけど、そこに「おくりもの」という言葉を付ける事によって、パンひとつの単体ではなくて、季節のパンのセットとか、一つのパッケージとしてお客さんに届ける事が出来る、そんな提案ができたらいいなと思ってるし、作家さんがどんな提案をするだろうか見てみたいよね?」


今年も動き出した手創り市。その展開に乞うご期待です!



次に僕は、文庫本の半分のサイズ「はん・ぶんこ」という本の製本をなさっている、小さな本工房さんにお話を聞いた。ブースには、たくさんの「はん・ぶんこ」を納めた小さな本棚や、本の元になる様々なページのサンプルが並んでいた。


「文庫本は小さいって言われてますけど、実際は大きさがありますし、電車で開いたときも結構かさばる。文庫本の半分サイズの「はん・ぶんこ」は混んだ電車の中でも邪魔にならない。文字も充分読める。私の原点は使える本。かわいい物を目指すではなく、使い勝手重視、そこでこのサイズに落ち着きました」


出展のスタイルも特徴的ですが?


「出来上がったものを置いておくよりも、サンプルを置くっていう、珍しい出展だと思うんですけど。出来上がった物っていうのは結局、これが私の作品ですからこれを買ってくださいとしか言えないんですね。でも、サンプルの状態で観て頂ければ、例えば大きさであるとか、紙の種類を選んで頂いて、最後に表紙の部分ですね、お客さんのリクエストを聞いて、本に仕立てますよってことを提案してます。なので半分はオーダーメイド。これまでつくった絵本のサンプルを並べておいて、気に入った布や紙で製本して欲しいという話があった場合に、それでつくる。表紙は特に大切。お客さんのリクエストを聞いて布や紙を選んで貰うこと、それがその人だけの一冊に繋がるんじゃないかな?」


手創り市を選ばれている理由は?


「売るというよりも活動しているということ、本を作るっていう提案そのものをしたいと思います。手創り市は完成の地点じゃなくて、物づくりの上で中間の地点。ここでお客さんと話をしながら、ひとつ上の段階を目指す。あえて中途半端な状態で見せていくっていうのも意味がありますし、お客さんと完成させていくって言う事を目指したいなと思っています。それが可能なのが手創り市なんです」


ブースの使い方を「活動を見せる」事に特化させる、小さな本工房さん。作品をお客さんと共に完成させていくという言葉や姿勢が印象に残った。



次に僕は、木工・木の器を中心に手掛ける「Hanamame」さんにお話を聞いた。


出展してみての感触は?


「他のイベントは安い物、掘り出し物を探している人もいたんですけど、だけどちゃんとここは価格とつくったものの対価を見て、選んでくれるお客さんがいるなぁという感想がありますね」


お客さんとの対話について。


「販売なのでなるべく声をかけることをしています。出展を続けたいと思った理由は、作品を出した時、お客さんがその作品を観てものすごい笑顔になってくれるんですよ。それでもう病み付きになって。他の市でもあったんですけど、手創り市はその確率がすごい高いというか。それを求めて来てくださっている方たちがいるなって感じたんですね。その笑顔が見たくて毎回毎回つくるって感じです」


「以前、障害を持った方も来られて、その方が観て、手に取って、欲しい! と言ってくれたことの感動がやっぱりありますね。実際に買ってくれて、もの凄く大事に持ってくれた時。喜びですね」


作品のコンセプト等あれば?


「小物に対しては癒しをコンセプトにしています。花豆は北海道の特産の豆。その花言葉も「癒されたい」というものがあるんですね。癒される様な作品づくりを心掛けてますね」


その言葉を受け目線が飛ぶ。その先には、太ったドングリのようなキュートな曲線の薬味入れが。つい顔がニヤける。



次に僕は、沢田英男さんのブースに足を運んだ。そこには彫刻家である沢田さんの、手に取れるサイズの彫刻や、生活に寄り添ういくつかの品々、本棚や電灯などが出展されていた。


「いわゆる具象的な彫刻をつくってたんですけど、彫刻と一般の方の接点がなかったというか、彫刻を身近なものに感じてない気がしますし、つくる方もまたあまり接点を持たなかったような気がしていて、もっとこう、人の生活に根付いたもの、人が使う物をつくった方が、お互い結びついていいんじゃないかと言う風に思って、今、出展しています。最終的には彫刻もやりたいんですけど、使える物をつくって皆さんの喜んで貰えたらと思う」


「物つくりなので、一人でアトリエに籠って物をつくっている方なんですけど、こういうところに出て、人との結びつきが出来てよかったと思っています。普通の人が何を求めてどういう事を望んでいるのか? 少しずつ感じるようになった。それはよかった」



彫刻をつくるのと、本棚等をつくるのと、そのつくる時の感覚は違いますか?


「同じです。バランスだとか素材の組み合わせだとか、そういう感覚は同じですね」


「ドイツに二年半留学した経験があるのですが、ドイツの人たちは一般の人も美術に気楽に触れていて、生活にとけ込んでいる感じがあって、その感覚でずっとやってきたんですけれども、どうも日本だとそれがまだまだ薄いといいますかね? 生活の中に絵とか彫刻を飾るという文化が根付いてないという感じがして、僕自身西洋的なものに目が行っていて、日本で浮いていたといいますかね。日本の家屋や家の造りとか、そういうものに西洋的な彫刻を置いても全く馴染まない、そういう所になかなか気がつかなくて。ですからこういう所に来て、一般の人たちの目線で、もう一度自分のやるべき事を見直して、この日本に地に足をつけて、それで何をしようかって今考えてる所です」


人との結び目につくるものを見出そうとする沢田さんを後にし、次に僕は木工・木彫の作家さん、クロヌマタカトシさんのブースに足を運んだ。


「人に観て貰ったらどうなのかな? って思って出てみたんです。色んな反応が返って来たのがよかった。箸とかスプーンとか。主婦の方が反応してくれて、買って貰うというというやり取りが初めてで、感激しましたね。それまでは学生だったんで、ただ課題をつくってるだけだったんで。それが誰かの家で使われてるっていう実感、そういう小さい物でも人の暮らしをつくっていけるんだなって実感が沸いた瞬間だったんですね」


「もともとは建築をやっていたのですが、実感が持てなかった。色んな人が関わって家をつくるのですが、住む人とは関わらなかったので実感がなかった。物はつくって終わりで、その後がわからないし、どういう人がどういう風に暮らすのかがわからない。実感が欲しくて、段々小さくしていった。建築から家具にいって、家具から木工、木彫、匙とかスプーンとかダイレクトなものに移行していった。実感が欲しかった。自分のつくった物の居場所というか存在意義のようなものを求めていた」


手創り市に思う事は?


「常に新しい風を入れようとしてるじゃないですか? それは僕も大事な事だなと思って。常に鮮度を保っていたいなと思って。常に新しい風を入れて、僕自身も作品も淀まないようにありたいと思うんですけど。手創り市のそこがいいなと思う。自分で作品をつくっていても、過去の作品の模倣になってしまうとドン詰まりになっちゃうんで、そこに新しい風を入れていきたい」


常に新しい風を入れていく。手創り市しかり、クロヌマさんしかり、そして前回のアトリエ訪問の前田美絵さんしかり、淀む事を嫌い、流れ続けたいと動くその姿勢には、僕自身も刺激を受けています。


 

次に僕は、大鳥神社へと場所を変え、そこでスタッフの奥園さんにお話を聞いた。


「手創り市に入ったのは、大鳥神社が丁度出来た頃、二年前位ですかね? 大鳥神社を出すにあたってスタッフを増やしたいという時に入りました」


二年前の大鳥神社はどうですか?


「ブース数も殆どなくて、お客さんも大鳥の存在を知らないので、閑散としてました。今とは全然違います。鬼子母神で宣伝をやってくれたおかげもあり、四回目、五回目から増えていった」


「大鳥神社の特色? 鬼子母神ってぎゅっとしているというか、作家さんの数もすごく多くて、ぎっしり詰まってる感じがすると思うんですけど、大鳥神社って風が抜けるのもあるのか、結構開放的なイメージがあるというか、スッキリしているというか、開放感がすごいあって野外っぽい感じがするかなって。夏は涼しいし、冬はあったかいです」


大鳥神社会場を運営するにあたって気を使っている点は?


「最近砂利が入ったので、台車を持ってる人とか、ベビーカーの人とか苦労してて、そういう人には声掛けるようにはしています。ベビ―カーの方には、こっちに置く所ありますよって声掛けたりとか」


「手創り市の変化? 知名度がすごく高くなったのが大きな変化ですね。ここの所、テレビや雑誌の取材も多かったので。はじめての方に色々と興味を持って頂けたのはメディアの力かな。毎回、はじめて出る作家さんもいるので、広がっていっているなって実感はありますね」


今後手創り市で展開したい企画はありますか?


「まだ思い付いただけなのでなんとも言えない部分もあるんですけど、大鳥神社には結構遊んでる子供が多いので、この空いてる場所に、二三個でも椅子をぽんぽんと置くと、家族が休憩している光景が出来るのかなとか。そうしたらまたそこも賑わっているように見えるし、そこから対話も生まれるし」


「手創り市の良い所は、人と人が自然と繋がる所。作家さんとお客さんが自然と話しているみたいな空間が好きなので、そこの部分はずっと変わらないで欲しいなと思っています」


人と人とが自然に繋がることに好感を抱いている奥園さん。その意識の延長に、先程の休憩所の話がリンクするのでしょうね。



次に僕は、女性のお客さん二人組に話を聞いた。


「お店がいっぱいあって、クオリティが高い。一つ一つのお店に立ち止まっている時間が長いなと自分でも思った。そして寒くて凍えた!(笑)」

「豆本のお店(小さな本工房)、断裁の仕方が面白いと思った。普通断裁の時に紙の屑が出るんですけど、それをしないように断っているっていう。無駄がない。手づくりならでは」

「あの小さい世界にそんな屑を出さない工夫が詰まっているんだと感動しました」


一年前から来ているとのことですが、何か目についた点は?


「一年前はもっとお店のジャンルにバラエティがあった気がした。陶器が今回目についたので、似た様な感じでまとまってるなと。ま、二回しか来てないうちの一回の印象ですけどね(笑)」


手創り市に要望があれば?


「無理を承知で言うのだけど、休憩所とトイレは増やして欲しい。特に冬は寒いので暖まる所が欲しい」



次に僕は、女性のお客さんに声を掛けた。


「初めて手創り市に来たのは、一昨年の九月くらい。すごい良い所だなと思い、私も軽く出てみたいと思った。私は絵を描いているのですけど、外で人に観て貰うって事が新鮮に思えて、何かそういう物づくりのものじゃなくて、絵の展示っていうのもありだと思った」


今日は何か買いましたか?


「ブローチを大鳥神社で買ったんですけど、私も花が好きで、これを買った瞬間、私は自然と作家さんに名刺を渡していた! 普段そういう行動はあんまりしない。わかりやすく趣味が似てるって思ったんだけど、ある程度話しが盛り上がらなければそこ迄はしない。これは、いいなって思えたから。表面がフラットじゃなくて、花の膨らみが出ていて良かった」


次に僕は男女のカップルに話を聞いた。


「初めて来ました。地元にある器のギャラリーでここの事を聞いて」

「今日買ったのは、財布です。(サイケデリックなカエルのデザインが入った財布を取り出し)皮の財布。普通、外のお店だとこういうのはないですよね? 手づくりならでは」


手創り市にやって欲しい企画や、もろもろなどあれば?


「ギャラリースペース。クラフト中心だと思うんですけど、アートを紹介してもいいかなって思いました」

「月ごとのマップが欲しい。どういう人が出ているとか。今だと、ある作家さんをもう一度観たいと思った時に、その人の名刺とかないとダメなので。マップがあれば、色々とチェックしてまわれるから」


 

最後に僕は、自家焙煎珈琲を販売する百豆(ももず)さんに話を聞いた。


「物とお金が目に見える形で交換出来るのが嬉しい。作家さんとも交流があり、単純に売るだけじゃない楽しさ。初めの印象は規模も少なかった。お客さんも客層が限られていたが、だんだん幅広い人が来る様になった。方向性を絞ることも重要ですけど、それを残しつつ幅広い世代に楽しんで貰えるのがいいなぁとは思いますけどね」


「自分たちも長くやって来ると、今のこれでいいのかな? とか、楽しんで貰えることをするのも面白いのかなとか、漠然と考えたりはしますけど、まだ自分はそこまでいってないというか、とりあえず今はやれることをやるって感じですけど」


そこで僕は、先々月のルポから話に出ている、mignon(ミニョン)さんが言っていた食品ブースの話について質問した。品切れと同時に帰るだけでなく、そこで何か出来る事はないかというmignonさんの問い掛けだ。


「同じ気持ちだった。選考をしているので通らない人もいる訳ですし、通らない人の事を思えば、すぐ帰ってしまって場所が空いてる事を残念に思う人もいるだろうし。被害妄想かもしれないですけど(笑)早く売れちゃってるからあそこは人気なのねとか、取り残されてると売れ残りみたいに感じる方も中にはいるのかなと思いますし、それはそれで人を気にしてもしょうがないし、自分のペースでやればいいのではと思いますけど。雰囲気的に午後になると食品が閑散として来てしまうのは毎回の様にあったので、その辺は良い案があれば、改善していくべきかなとは思いますけどね。その辺を主催者さん側がどう考えるのかと、出展者側がどう考えるのかっていう意識を持って、擦り合せて、もちろん、皆さん人それぞれ考えがあってやってることだと思うので、すべてが正解不正解とかそういう訳ではないので」


「私の場合とかは、他にお店とかだったりで買う方法もあるので、そういう説明とかも多分すると思いますし、後はそれこそ顔が見えるだけでも、あぁ、あんな人がつくってるんだ、お店行ってみようかなって人も中にはいると思うんですけど」


「商品の量が少ししかない時があったんですよ、機械の調子が悪くて。午前中で終わっちゃった時があって。周りの方にも申し訳なかったし、お客さんにも申し訳なかったし。で、次の月に、先月すぐ売り切れてたよね? すごいね! って言ってくれた人もいたんですけど、それは自分が数を用意できなかっただけで、すごくもなんともない。それをそういう風に思われてしまうのはいいのか悪いのか、ひっかかる。それは主催者の方にも、これしか用意できなくて申し訳ないって思ったんですけどね」


「毎回、主催者さんやスタッフさんの方が、全員と話をするのは難しいのだけど、アンケートとかになっちゃうと伝えにくいっていうか、対面で話した方が、「言う程でもないんだけどついでに言っちゃおうかっ」て事が出て来ると思うので、個人的には時間のある時に、二三分でもいいから直接話したい。そして、主催者さんとかスタッフさんとかってこういう方なんだって思うだけでも違うかなって思いますね。仲良くなるとか、親しくなるとかそういうのではなくて、どういう考えでお互いやってるとか、それをやるだけでも違って来る」


今回も様々な声がこのルポに上がりました。その声を新しい風に変え、新しい流れをつくれる様、このルポを書かせて頂いている僕も、ますます鬼子母神・大鳥神社を走り回りたいと思っています。取材に協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。そして今月も手創り市に足を運んで頂いた皆様、そしてこのブログを観てくださっている皆様に感謝です。本年もどうぞよろしくお願い致します。

最後に。今年もまたフライヤーのデザインが変わりました。そして二つ折にされたこのフライヤーを開くと、そこには今までの様に参加規約等の情報記載はなく、両面を使った山口洋佑さんのビジュアルと、手創り市の成り立ちを表すシンプルな文章が数行。これには本当に驚きの声を上げました! フライヤーを手に取られた皆さんはどう感じられたでしょうか? そんな事を考えつつ、今回のルポを終わります。


うえおかゆうじ


・・・・・


今回のルポよりうえおかさんの文章と共に彼の撮影した写真も一点載せることになりました。

より会場の雰囲気が伝わるルポになればと。

ご意見・ご感想は下記mailまでどうぞ。

有り難う御座いました。


手創り市








1月22日


休日。

来週やるべきことをまとめつつ、昨日の選考会のことを思い浮かべる。
先日はじめてのスタッフ内話しあいをやって、少しづつ選考会での意識に変化が見えてきたと感じる。月に一度限りの選考会だけれど、その一回一回を意識して変化させ会場につなげてゆきたい。出展者の発表は1月25日を予定しております。どうぞ宜しくお願い致します。

今日はこれから幸手方面へとある方に会いにいこうかと。

お天気悪しですが、良い休日をお過ごし下さい。

名倉







1月20日

小さな木の器を見て何を感じるだろうか? 人は見立てというが、目を凝らしてみるだけで敢えて見立てる事はしないと決めてみるのもいい。わからないことを放っておける精神に遊びがあるかなと。

先日、スタッフと何気ない会話をしていると、「そういえばツイッターに名倉さんって誰?」ってツイートありましたよ、と言われた。
名倉さん? いやいや、それは私ですよ、と目の前のスタッフに言いそうになったけれど、そんな事を言うとまた「はあ?」って顔されるので止したが、それってなんか面白い。
手創り市をやってる人、というのが手創り市会場での通念だけども、今までに何度か「どの人が名倉さんなの?」って聞かれたことがある。よりによってトイレ掃除している時とかが多い。そういう時、聞いた方はハッとして、すいません!とか、トイレ掃除もされるんですか?とか何とか言うけれど、当人はへらへらするだけ。なんとも言い返しようもないし、実際トイレ掃除くらいはしますから。でも、時には「名倉さんは実は会場に来た事ないんですよ〜」とか、「いやねえ、あの人、実はネット上の人物で実在しないんですよ、ここだけの話。」とかおもしろ半分に言いたくなる。(言いませんが)
昨年からルポもあったりして、ルポにもちょくちょく名倉は登場しますから、自分自身時々なんだろうな〜この感覚・・・と違和感のよなものを覚えたりする。
と、他人事のように書いてますが、今後はその違和感のよなものを意識的に探り入れて動いてみようと思う。スタッフのAさんも、ルポによって変わりました!って言ってるし、自分もちょっとそんな風に言ってみたいなあ、とも。ルポによって変わりましたよ、うえおかさん!って。

もうすぐ2月手創り市の選考会を迎えます。
職場から逃げるようにして帰り、事務局にて申込書の開封作業。
手がかじかんで思うようにいかず何度か自分の指や手の平を開封しそうになる。
2月は少しでも暖かくなっていることを願いつつ選考会を行いたいと思います。

それではまた。

ARTS&CRAFT静岡の申し込み締切は2月15日必着となります。






アトリエ訪問:前田美絵 後記

【アトリエ訪問 前田美絵 編集後記】


うえおかゆうじ



「手創り市のルポ」を始めるにあたって、僕は名倉くんから一枚の企画用紙を受け取った。

その中にあった言葉に、「今僕とうえおかさんが中心になってアトリエ訪問をやっていて、そこで出会う作家さんとのやりとりをこれから円滑にしていく為に、日頃から作家さんに接して貰いたいというのもある」とあった。

今迄のアトリエ訪問は、名倉くんに次の訪問先を聞き、その作家さんを目当てに手創り市に足を運び、軽い挨拶や雑談を交わし、そして当日に向かうというパターン。他にも、アトリエ訪問当日、初対面でお世話になるというパターンなどがあった。

しかし、今回の前田さんとの出会いは違った。

まず初めに前田さんに出会ったのは、事務局でお茶を頂いていた時の湯飲み、つまり前田さんの作品だった。

その湯飲みは、深い青が印象的で、僕はその時、その湯飲みの向こう側に深海の静けさのようなものを見ていた。お茶を飲むと言う行為が、気を静めるという行為に僕は近いのだけど、気が静まると同時に、心もその海へと心地よく沈んで行くのがわかった。その静けさを含めて、この前田さんの湯飲みはあるとその時僕は思った。

そして次の日、初めての「手創り市のルポ」が始まり、そこで僕は会場の中から、前田さんの作品を見付け、ひと目で前田さんの作品だとわかった、そして前田美絵さんと対面することになった。

そこで僕は、昨晩事務局で前田さんの湯飲みを使わせて貰ったことを告げた。すると前田さんは、

「あの青は私も気に入っているんですけど、もう出す事ができないんです」

と打ち明けてくれた。その理由を聞くと、あの青は、以前通っていた陶芸教室の窯を使っていた際出た青で、次に購入した自分の窯では、何度試しても同じ青が出なかったというのだ。

そんな話を皮切りに、前田さんが陶芸を始めたきっかけや、以前テキスタイルをやっていたことなど、話は多岐に渡った。

そしてその場でルポの取材を申し込み、快くそれを承諾して頂き、前田さんとの対話の一部は9月のルポの一部となった。そして次の月からも、前田さんに会場でお会いする度、挨拶をさせて貰う間柄になった。

そんな風に手創り市で出会い、対話の回数を重ねた前田さんと、今回こうしてアトリエ訪問が出来た事。それが今迄のアトリエ訪問の作家さんとの大きな違いかもしれないなと、今に思う。僕と前田さんの間には確実に手創り市があった。

そしてアトリエ訪問当日、インタビューが始まると、前田さんの口からは刺激的な発言が多く胸を打った。

「動いて動いて動いて動く」

常に手を動かしつくり続け、心を惹き付けるイベントがあれば出掛けて行き、刺激を貰いながら流れ続ける。不安もないし、今迄に立ち止まった事はないと言い切る彼女のそのしなやかさに、僕も、そして名倉くんやユキくんも同じ様に、驚き同様、新鮮さを覚えたと思う。

そんな前田さんに、インタビュー終了後、僕は編集後記用のインタビューを少しの時間させて貰った。

話題は、前田さんが僕のルポやアトリエ訪問に対してどういった感想を抱いているかから始まり、前田さんはルポに対し、

「他の作家さんがどう考えているのか? そこから気付くことがある」

という回答をくれた。そして、

「手創り市は試行錯誤の場。周りの作家さんを見ていて勉強になりますね」

と続けた。

僕は聞いた。

「前田さんが他の作家さんの作品を観る時に、何か気を付けているポイントみたいなものはありますか?」と。

彼女は答えた。

「観ていてぐっとくる、シンプルに心が反応する、そういう作品に惹かれます。深みのある作品かな? 自分も、自分がいいと思っている感じで深みあるものをつくりたい。どんどん作品の中に入り込んでいけるような」と。

前田さんの作品には、その深みがある、と僕は感じていたのでその事を伝えた。

前田さんのアトリエにお邪魔する前、僕ら四人は蓮田にあるOkraというカレーカフェで落ち合ってランチをしたのだが、そのカフェでは、前田さんの作品がカレー皿や珈琲カップとして使用されていたのだ。

そして僕は、緑色の珈琲カップを覗き込んだ時、そこに田園風景、草原のようなものを心の目で見た。その事を前田さんに伝えた後、僕は一番初めに出会った、前田さんの青い湯飲みの事も伝えた。

「僕はあの湯飲みに深海を見ました」と。

前田さんはそれを聞いて嬉しいと言ってくれた。

「自分の作品に風景や奥行きを感じてくれるのは」

と。しかし、名倉くん、ユキくんは、

「うえおかさん、また始まった!」と爆笑し、そして、

「大きく出たね・・・それこそうえおかさんの身の丈に合ってない台詞だよね」

と言って、また笑ったのだった。

どうやら今年も昨年に続き、「身の丈・等身大」という言葉が僕のキーワードになりそうだ。「等身大」を地でいく前田さんを想いながら、そんな事を今に思うのでした。


・・・・・


*「前田美絵・アトリエ訪問インタビュー」はこちらまでどうぞ。


※ご意見ご感想は下記mailまでお気軽にご連絡下さい。


手創り市

info@tezukuriichi.com





これからはじめること+規約の変更

2012年最初の手創り市を終え、会場では今年スタッフと共にやってゆくことを改めて確認し合い、そのお知らせをさせて頂きます。


↓新たにはじめること↓


『ハギレ市』


「ハギレ市」とは、

手創り市スタッフが出展者さんから制作の際に生じる「ハギレ」をお預かりして

販売代行する事で手作りをするためのお客さんへと素材を繋ぎます。


作家さんには「ハギレ」のラッピングをお願いします。

さらに、どのような制作で生じた「ハギレ」なのか、

その背景を記す表示も行っていただきます。


お客さんは、その既にある形状を見て、限定された状況から

新たに自らの手作りの可能性を考えて「ハギレ」を選んでもらいます。


実際に「ハギレ」を用いた手作りの参考として、

「ハギレ市」隣のスペースでは「ハギレ」を用いたワークショップを開催します。


会場は大鳥神社を予定しております。


ほか詳細・開催経緯については規約の発表と共に

改めて発表致しますので是非ともご覧下さい。


・・・・・


『出張珈琲店』


「出張珈琲店」とは、

以前よりご要望の多かった、会場で珈琲を淹れ提供する事が出来る場となります。

会場は大鳥神社を予定。

ほか詳細は後日改めて発表を致します。


現在、会場には毎月自家焙煎の珈琲屋さんや自家栽培(焙煎)の茶葉の出展は

御座いますが、それはあくまで「豆(茶葉)の販売」と「試飲」のみで、実際に

飲み物としての珈琲を販売することは禁止されています。これは手創り市の規約と

東京都条例に基づく原則となります。

まず守るべきは法律で定められた条例で、それを元に手創り市としての規約を整備し、

発表致します。こちらも併せてご覧下さい。


・・・・・


『申込書の変更』


新たにはじめること、とは少し違いますが、

手創り市の出展申込書も3月のお申し込み時より変更となります。

近日中にお知らせ致します。


・・・・・




↓規約変更のお知らせ↓


『古物の取り扱い(販売)原則禁止と特約について』


現在の規約では、手創り市会場での「古物の販売は禁止」となっております。

これについては手創り市の会場はflea marketや骨董市ではなく、「手作り」や「作り手」が主役となる場所であるから、今後も変わりは御座いません。


ただし、今後は「きかくしつ」が中心となる「ハギレ市」(はぎれは古物扱いと致します)や、昨年開催した古道具屋さんによる「場づくり」を更に発展させた、手作りの作家さんにも併せて出展してもらえるような場を作ってゆくことを視野にいれております。

それに対応する規約の「特約」として、手創り市の「きかくしつ」が主催・企画をするイベントのみ古物の展示・販売が認められる、と致します。


手創り市の会場の本分(作り手の場であること)を守り、また規約の整合性をあわせる為と致しますのでご理解ご協力をお願い致します。


*本規約は、本日より適用されます。


・・・・・


『食品出展規約の変更』


2012年5月の手創り市より、

出展の際に必要とする「営業許可証」記載の「責任者氏名」、

「出展者氏名」、「食品明記事項(氏名・住所・電話番号)」の3点が

一致しない場合には出展不可(取り消し)となります。


「経緯と考え方」

これまで自身の営業許可証を取得した設備をもつ製造場所(またはお店)ではなくとも、営業許可証を持つ場所との信頼が保たれていれば、手創り市の規約上では営業許可証の貸与が結果的に認められてきました。

しかし、現状ある許可証の貸与が認められる状況では、自らの責任の下で、少なくない設備投資を行って営業許可を受けた施設を持つ方との公平性が保たれなくなり(それは以前からであった事ですが)、また多くの方が訪れる会場を運営する手創り市としての責任を果たし、同時に出展者として「商品と製造場所の両方に責任を持つ事」が本来の作り手としての在り方と考え、熟慮を重ねてきた結果、上記のような規約を新たに設けました。

皆様のご理解とご協力を宜しくお願い致します。


*本規約は、2012年5月の手創り市より適用されますので予めご注意下さい。


・・・・・


上記「新たにはじめること」「規約の変更」についての

お問い合わせ等は下記mailまでお気軽にどうぞ。



手創り市

info@tezukuriichi.com










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